震災復旧活動

HOME 震災復旧活動

地震発生後の対応と今後に向けて

地震直後の対応

 平成23年3月11日の東日本大震災の直後、当工業会の会員各社はマニュアルに基づき対策本部を立ち上げ、震災情報収集をおこないました。しかし、交通網が寸断されたことや、燃料供給不足、携帯電話等の通信網の途絶など、被災されたお客様との連絡も困難を極めました。このような情報収集が困難な状況下の中で、震災直後から、あらゆる手段を講じて、ステンレス製給水タンクの確認を懸命におこない続けました。
 このように収集した情報をもとに、損傷した給水タンクについては、損傷の度合いや管路の修復状況等を鑑み、現場との連携をもとに順次補修をおこないました。溶接での補修作業ゆえ、損傷が軽微なものは数時間で復旧させることができました。


緊急給水用タンクの支援

 当工業会は、日々の暮らしに欠かせない水のライフラインを担う立場として、兵庫県南部地震の後に緊急飲料水を貯留するため、緊急用移動式ステンレス製給水タンク(緊急給水タンク・仮設タンク)を開発し、万が一に備え当工業会会員各社に常備しております。
 東日本大震災においても、各事業体および各施設等へ、緊急給水タンク、仮設タンクの緊急給水支援を担うことができました。

緊急給水タンクによる緊急給水支援

仮設タンクによる緊急給水支援


今後に向けて

 近年、東日本大震災だけでなく、上越地震・能登半島地震・岩手県内陸地震等、日本列島全体で地震活動が活発化しており、今後いつどこで巨大な地震が発生してもおかしくない状況にあります。
 東日本大震災でもライフラインに大きな被害が発生しており、断水等により生活用水が確保できなくなった多くの場所では、被災された方々が大変な不便を強いられる結果となりました。そのため、有事の際の生活用水を確保するために、様々な施設に貯水機能を持たせておくこと(給水タンクの設置等)の重要性が、今後ますます高まってくると予想されます。
 インフラの重要な役割を担う製品を供給させていただいている当工業会の責任として、従来の知見とは大きく異なる現象が確認された東日本大震災で得た全ての経験を真摯に受け止め、引き続き詳しい検証を行い、より良い製品を供給できるよう改善に努めてまいります。また、建築設備機器の耐震基準についても関係団体と協力し、地震に強く、安全かつ安心できる基準作りを積極的に進めてまいります。